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特集記事

翻訳記事6:うちの鳥、おもちゃで遊んでくれないんです! by Pamela Clark

Pamela Clarkさん(獣医師、行動コンサルタント)が2週間に1回発行しているニュースレターの翻訳をさせていただいています。

Pamelaさんの記事を通じて、各ご家庭での環境や生活リズムの中で、様々な性格の鳥さんたちにとって何が最適な暮らしでありどうやったら鳥さんのQOL(生活の質)をあげられるのかのご参考にしていただきながら各ご家庭で応用していただけましたら幸いです。

~ Special Thanks! ~

今回の記事の翻訳も野中さんのご協力をいただきました!

いつも本当にありがとうございます!!

Pamela Clarkさんのホームページ

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『うちの鳥、おもちゃで遊んでくれないんです!』  2018.10.10

これは、おもちゃやフォージングという形でエンリッチメントを与えても鳥に無視されてしまい、イライラした飼い主さんからよく聞く言葉です。多くの人たちは、果てしないように感じられる時間とお金を使ったあと、単純に諦めてしまいます。

おもちゃで遊んでくれなくたって、本人(鳥)が十分幸せそうにしていれば、それでよくないですか?鳥が問題行動を起こしているわけでもなく、健康なのであれば、どうしてわざわざ頑張らないといけないのでしょう?インコやオウムの飼育は、ときにはとても大変なことに思えます。多くの人は、問い始めます。「本当にこんなことを続ける必要はあるんだろうか?」

みなさんをがっかりさせる気はないのですが・・・必要はある、というのが答えです。あなたの鳥は、最上のQOL(Quality of Life:生活の質)のために、エンリッチメントに取り組む必要があるのです。もし、鳥に身体的、心理的、そして知的な健康を保って欲しければ、あなたは頑張り続けないといけないのです。 インコやオウムは、ほかのあらゆる生き物と同様、様々な方法で環境に対応するように進化してきました。彼らが環境に反応すれば、環境からもフィードバックが帰ってくるのです。この環境からのフィードバックというのが、鳥たちに学習する機会を与えます。この学習のプロセスが、彼らの生涯の多くの時間を様々な方法で豊かにするのです。 没頭することを見つけられない鳥は、そうでない鳥よりも遥かに鳴き叫んだり毛引きなどの問題行動を起こしがちです。「飼育下の環境は正常な行動の発現を限定してしまい、結果として異常行動が現れることがあります。」(Rodriguez-Lopez、2016年)

あなたの鳥は、30分かけてフォージングに取り組み、最終的におやつにありつくこともできます。また、あなたが反応するまで、30分間叫び続けることもできます。おやつとあなたと反応は、どちらも環境からの「フィードバック」なのです。両タイプの「フィードバック」は、その鳥の生活を豊かにします。ある特定の結果を得るために、環境に働きかけたからです。 鳥の存在は、あなたが反応したときの社会的な注目で豊かになります。それは、怒った声で話しかけたとしても、汚い言葉を投げかけた時にもです。どうやったらあなたの反応を得られるか、退屈した鳥にとっては、とても楽しいことになりうるのです。そして、あなたとあなたの意図にかかわらず、そうするようになります。

私は、鳥の一日を、活動の円グラフに近いものとして考えてきました。言い換えれば、私たちの家での飼育下では、彼らは「活動の予算」の範囲内で活動しています。私は、自分の鳥の活動予算はこの円グラフのようになってほしいと思っています。各々の活動に使う時間は同じではないとして、それでも言っていることは伝わったのではないでしょうか。

もしあなたの鳥が飛びもしないし、木材やほかのエンリッチメント用具で遊びもしない場合、円グラフの中の大きな部分が「叫ぶ」「噛む」「毛引き」などに読みかえることになってしまう可能性があります。 飼い鳥に物理的なエンリッチメントを与えるのを諦めてはいけない二つ目の理由があります。私たちがどれだけよく世話をしようとも、飼育下での生活は飼い鳥にとって非常にストレスの溜まるものです。「制限された空間や、隠れる場所がないこと、来客の存在や身体的・心理的な刺激を促進する環境がないことなどにより、飼い鳥は慢性的なストレスの影響を受けやすくなるのです。鳥において、ストレスはステレオタイプ、自咬、毛引き、ケージの網や壁を噛む、怯えや過度の攻撃性に繋がります。環境的なエンリッチメントは、飼育科の動物の慢性的なストレスを減らすための重要な管理方法となっています。」(de Almeida, Palme, and Moreira 2018)

そういうわけで、鳥がエンリッチメントに反応してくれなかったり、フォージングをするということを知らないのは、深刻な問題です。深刻なため、問題を細かく切り分けていく必要があります。もし問題をうまく理解することができれば、その問題を防いだ上に、解決することができるでしょう。 問題は私たち自身の期待から始まります。誰もが「遊んでいる」鳥の話をします。そして、私たちは鳥たちは遊ぶものだと期待します。全ての鳥に当てはめようとするには、これは合理的な期待ではありません。