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特集記事

テツくんのステップアップトレーニング

飼い主さんの手術・入院のため、高槻で鳥さんたちの里親さんを募集した際は、たくさんの皆様に本当に大変お世話になりました。重ねて感謝申し上げます。

この時、飼い主さんとしては、全ての鳥さんを手放すおつもりでした。その後、やはり手元に残しておきたいというお気持ちが芽生え、オカメインコのペアを我が家でお預かりすることになりました。


お預かりの鳥さんなので、私と信頼関係を築いたり(最低限の信頼関係は築きたい)、トレーニングを行う必要は特にないかなと思っていたのですが、せっかくなので一役買ってもらおうと思い、ステップアップのトレーニングの様子を動画でご紹介させていただきます。

我が家でお預かりしているのは、

・テツくん(ノーマル)  ♂ 

・ツルちゃん(ルチノー) ♀ 

・年齢:7~8才

 (お聞きしたとは思うのですが、ぼんやりとしか覚えておらず)


実は事前にどんな性格かとか、何が好きかについては詳しく確認できないまま我が家にやってきたので、まぁボチボチ探っていこうという感じでスタートしました。


オカメペアについてあまり、といいますかほとんどない情報から、「ペアになってからは人の手にのらなくなった。手に威嚇する。」という言葉だけはお聞きしていたので、放鳥をどうしようかなと考え、まずはケージを開けてみました。

すると、ツルちゃんはすぐに腕に乗ってきてくれましたが、テツくんの方はそんな様子を冷ややかに眺めているといった感じでした。


(画像は2月4日に我が家に来たばかりの様子)




今回ご紹介するテツくんのステップアップトレーニングには、ご褒美トレーニングを使っています。また、テツくんの場合、ステップアップを目標にしたトレーニングではありますが、咬みつき改善にもつながる内容です。

ご褒美トレーニングとは、

『望ましい行動の直後にご褒美を出現させ、望ましい行動とご褒美を関連付けさせて、望ましい行動の出現率を増やしていく方法』です。ポジティブレインフォースメント(正の強化)です。

原理はいたってシンプルですが、対象となる鳥さんによって

●鳥さんにとって価値あるご褒美の見極め・サイズ

●トレーニングのスタートラインの見極め

●トレーニングの頻度・回数・場所

などなど、調整する必要があります。


今回の動画では、テツくんのためのトレーニング内容なので、ご家庭の鳥さんに全て当てはめることはできないと思います。ただし、共通項としてご活用いただけるポイントもありますので、ご確認いただき、ご自身の鳥さんに応用していただけたらと思います。


<トレーニング時のテツくんとの共通項ポイント>

*目標とする行動:腕・手にステップアップすること、手に威嚇しない咬みつかないこと*

☑ ご褒美を差し出す腕や手、ステップアップする方の腕や手を動かさない。

☑ 2回連続で攻撃的な行動を示したら、一旦切り上げる。(動画の中では欲張っている場面もありませんが悪い見本です。)

☑ 鳥さんがプイッと他の方向に歩き出しても、追いかけない。

☑ ご褒美をクチバシに持っていくのではなく、鳥さんの方から受け取りに来てもらう位置に差し出す。最初はクチバシの”そば”からスタートして徐々に距離を離していく。


一方で、全ての鳥さんに対して、参考にならないポイントもあります。↓

「 パートナー(=ツルちゃん)の存在」です。

これは大きいですね。

パートナーでなくても、仲の良い相手がいると信頼関係の構築、ステップアップ、ペレット切り替え、呼び鳴き改善の時に協力してもらえますし、効果はあると感じています。

「仲の良い相手」というのがポイントで、関心がない相手をいくらお手本にさせようとしても、そもそも関心がないので、あまり効果は期待できないようです。


それでは、動画をどうぞ!

※音量にご注意願います!(BGMを適当につけた上に音量調整がよくわからず…)



改めてお伝えさせていただきますが、上記動画のトレーニング内容は、テツくんのための内容です。


テツくんのスタートラインは、「ケージの外に出て来てくれて、手からご褒美を受け取ってくれる」ところからでした。ただし、手からご褒美を受け取る時にほぼほぼご褒美を持っている指を咬みに来ていたので、ご褒美を差し出す位置は、クチバシが指に届かない位置を狙って差し出しています。


鳥さんによっては、

■ケージから出てきてくれない

■手からご褒美(食べ物)を受け取ってくれない

という鳥さんもいると思います。


現状、ご家庭の鳥さんがケージから出てきてくれない・でも手からご褒美を受け取ってくれる場合は

➀ケージ越しにご褒美をあげる。

②ケージ越しで、最初は、鳥さんのクチバシのそばにご褒美をだしますが、少しずつ離れた位置に出していきます。これで、ケージの中で「おいで」をやっていくことになります。

③②ができるようになったら、ケージの扉を開けて、鳥さんが出てきたらケージの上かテーブルなどで「おいで」をやっていくことになります。

※上記は大まかな流れで、鳥さんの状況によって臨機応変に調整を加えながら対応していく必要があります。うまくいかない場合は、ご褒美をはじめとするトレーニング自体の見直しが必要です。


ご褒美を手から受け取ってくれない鳥さん(人、あるいは手に対する恐怖心がある)の場合は、文字にしてお伝えするとかなりの長文になることと、その場その場の鳥さんの状況によって微調整を加えながらアプローチしていく必要があるので、誤解などを招くことも避けたいので割愛させていただきます。


鳥さんの個別相談を対面とオンラインでお受けしていますので、ご希望の方がいらっしゃいましたらお問い合わせをお願いします。


最後に、我が家に来て3週間が経過したテツくんとツルちゃん、すっかり私のことを受け入れてくれているように感じます。(希望)

飼い主さんが退院されたら、元気な姿でお返しできるようにお世話を頑張っていきたいと思います。

すでにお別れがツライ…ヤバイ…。


今回の内容が、鳥さんとの暮らしにお役立ていただけましたら幸いです。

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